NPO法人丹後の自然を守る会

【廃食用油回収活動による環境への影響・効果】

●水質への影響

廃食用油による水質汚染力の大きさをBOD(※)で示すことができるが、廃食用油は台所排水の中で最もBODが高く、河川などの水質への影響は他の排水に比して極めて大きい。

→特に下水整備が不完全な北部地域での廃食用油回収は環境(特に天橋立周辺水域)に対して大きな効果が期待される。

※BOD:Biochemical oxygen demand 生物化学的酸素要求量 → 水中の汚濁物質の量について、それが微生物によって酸化分解される際に必要とされる酸素量で表したもの。値が大きくなるほど河川の汚染が進んでいることを表す。水質環境基準では河川の主に有機性汚濁物質による水質汚濁指標として用いられる。

●大気への影響

廃食用油を焼却処理することで特に問題となるのが、油のエネルギーの大きさによって焼却炉の燃焼効率が上がり、必然的にCO2の発生量が増えるということ。

→廃食用油を回収することで、一般廃棄物中の焼却廃油量すなわち発生するCO2を削減できる。(詳細は後述)

●土壌への影響

廃食用油による土壌汚染の具体的研究結果はないが、油の特性から次のことが考えられ、これらの影響を低減できる。

・油分は粘性が高いため、空気を遮断する嫌気状態となり、生物の育成に影響を与える。

・油分は窒素やリンと混合されない限り、分解されない。そのため油膜ができ、土としての物理的機能がなくなる。

【地球温暖化防止に関してCO削減効果

廃食用油を回収し、バイオディーゼル燃料(軽油代替燃料)として再利用することで二酸化炭素を削減することができます。

■■バイオディーゼル燃料って何?■■

私たちが使うバイオディーゼル燃料とは簡単に言えば、廃食用油を再資源化した軽油代替燃料で、ディーゼルエンジンにそのまま100%使用できるクリーン燃料です。(廃食用油→軽油代替燃料への精製率は約90%)

■■バイオディーゼル燃料の定義■■

 バイオディーゼル燃料は主に植物の含有油脂を原料としたディーゼルエンジンを稼働させることができる軽油の代替えとなる燃料のことです。
 大気圏を含めた地表圏上の二酸化炭素を吸収して成長する植物から作られた燃料は、燃焼して発生する二酸化炭素をまた植物が吸収してしまうため、地表圏上の二酸化炭素絶対量を増加させません(カーボンニュートラルと言います)
 石油や石炭などの化石燃料の場合は、地下に固定されていた炭化水素を燃焼として使用することによって地表圏上に二酸化炭素として変換されて、大気圏・地表圏上の二酸化炭素絶対量を増加させてしまいます。
 この二酸化炭素濃度の増加が大気圏・地表圏の温度上昇の一因となります。化石燃料の軽油をバイオディーゼル燃料で代替えすることによって、地球温暖化を多少なりとも防ぐことができるのです。

バイオディーゼル燃料を軽油代替燃料として使用することで、軽油使用時に発生する二酸化炭素を100%削減することができます!

バイオディーゼル燃料使用量  ⇒  軽油同量から発生する二酸化炭素量を削減!

平成16年京都北部地域での廃食用油回収量=46,500L

廃食用油のバイオディーゼル燃料への精製率:0.9なので
 →46,500×0.9=41,850g が
軽油代替燃料として利用可能

CO2排出削減量=41,850g×2.64 →110.5CO2

※軽油の排出係数2.64kg-CO2/Lを引用;施行令排出係数一覧(温室効果ガス排出量算定に関する検検討結果総括報告書)より

●その他:バイオディーゼル燃料の軽油排気ガスと比較した環境改善効果

@硫黄酸化物(SOx) →ほぼゼロ
A黒煙(PM)      →1/3〜1/6